レベルアップを果たした〝KROWN〟
「C3のフラグシップモデルであるKROWNをバイメタル化させたらどうなるのか?」という疑問は、KROWNが発売された当初から持ち続けていました。シェイプは前作よりもストレート寄りの形状となり、ステンレスリムもしっかりと計算された重量配置、ボディ内側の丁寧なブラスト加工も抜かりなく、1Aモデルとしてまさに最適な進化を遂げた、新たなるKROWNと言えます。また、軸となるネジ部分は通常のものよりも太めとなり、本体剛性も増しています。ここにもC3のこだわりと挑戦が見受けられる部分です。ホリゾンタル時の安定感、持続力もさることながら、振っているときの軽快さは特筆に値します。長時間のプレイでもそれほど腕に疲労感を覚えさせないというポイントは、熟練のプレイヤーであればあるほど恩恵だと感じられるはずです。軽やかかつスムースな振り心地は、無印KROWNを使っていたプレイヤーにとっても移行しやすく、ストリングトリックのどんなプレイスタイルにも適応する万能性も持ち合わせています。すでに7075版がリリースされ、今後は上位互換であるそちらがメインになっていくことでしょうが、こちらには6061版なりの良さと価値があるように思えます。グローバルヨーヨーメーカーの一角を担うまでに成長を遂げたC3が提案する、まさに「C3の王冠」とも言えるべき傑作モデルです。