扱い易いワンドロップ入門機。思ったよりも実力派
買ってからだいぶ経ってしまったが軽くレビュー。相変わらずベアリングはセンタートラックベアリングに換装済み。 日本人シグネチャーモデルのパノラマ・リバースに比べるとミドルサイズなのを除けば形状は一番一般的に近い。シェイプはステップストレートだがリム傾斜はかなりフラットに近い。それでも僅かに傾斜が付いている為、幅に対して有効幅はそこまで狭くない。現在のトレンドに比べるとサイズに対して幅はかなり狭め。その分手の収まり具合は思ったよりもいい感じ。 「ジャーブル特化」「軽く投げることを推奨」となんかそこまで実践向けじゃないのか?と言いたくなるような説明だが、素の性能は思ったよりも高い。リム重心は最外周では無く少し内側(丁度ステップ部分あたり)にあり、元の幅の狭さもあって意外と安定性が高い。体勢をしっかり保てば傾くことは少ない。重量とサイズ感の割にスリープの伸びも良く、むしろこのサイズ感なら十分な伸びと最後の粘り強さを持つ。重量が僅かに軽めな分、回転が弱っても何とか手元に戻るくらいには粘って回ってくれる。サイズが小さめの分取り回しが良く、軽めなのに貧弱さを感じないフィーリング。ジャーブル特化と言うと聞こえが悪いかもしれないが、ジャーブルと言う技自体にいろんなコンボ要素やエッセンスが入っている為、むしろ色んな使い道が模索できる。ただ、恐らく一番相性がいいのは上記の岡村選手の様な滑らかに動かすリピートトリックやゴチャ系に近い乗せ換えの多いトリックだろう。ホリゾンタルやレール・縦コンのような派手な動きよりかは手元で細かく精密なスラックや乗せ換えを続ける方がカムライジュの長所を上手く使えるだろう。勿論説明文通りに軽く投げて使うのもいい。こっちは軽やかなフィーリングが強調され、振っていて気持ちがいい。個人的にジャーブルをギリギリ出来るくらいの強さで投げてジャーブルを決めるのが最高にクール。こういったフィーリングはやはりワンドロップの得意とするところだ。他のメーカーでは真似できないと思う。余裕があるなら他のサイドエフェクトを購入して付け替え、フィーリングの違いを楽しむのも一興。真鍮などの極端な物は思ったよりも如実にフィーリングに差が出るので驚くこと間違いない。 他のワンドロップ機種と同じく値段は張るが、ワンドロップ最初の機種としてオススメできる。余裕があれば購入してみるのもアリだろう。