ノーバイブをより実践向けに改良した機種。ただ・・・
一目見た瞬間から「あれ?これラパスじゃね?」と思ったら案の定リワインドTVでベースがラパスと言及されていたので振り違いを確認するべく興味本位で購入。軽くレビュー。 元々ラパス自体、自分はYJの中でも好きなヨーヨーだ。尖った特徴の多いYJの機種の中で、逆に万人向けするような特徴の無い機種。それが却って特徴になっているから面白い。ファーストロットは4000円で、正直クラウンの代替品としても十分だと当時本気で思っていたくらいには気に入っていた。ベースはそんなラパスで、スペックはほぼラパスそのまま。コンマ単位の違いは有れど、ぶっちゃけ誤差の範囲内。購入して二個をまじまじと見て比較したが、サイドフェイスの加工痕(段差)に多少差異があることくらいしか明確な違いは分からなった。ラパスにあった模様も無く、非常にスッキリシンプルな見た目に生まれ変わった。 最初に結論を言うと商品説明文でもあるように最大の特徴は「使っていて気持ち良いフィーリング・快適さを追求」した機種であることに他ならない。元々ラパス自体、前述したようにクラウンの代替品にできるくらいの性能を有していたわけで、その性能を維持したままいかに気持ちよく使えるか微調整を施したのがこのファジーである。なので極論、性能はほぼラパスである。劇的にスリープが伸びたとか、傾きにくくなったとか、そういったことは無い。ただ、ノーバイブの技術が活かされていることもあり、ブレは全くと言っていいほどない。したがって、「ブレがないラパス」と言う事も出来るし、「より実践向けに改良したノーバイブ」とも言える機種になっている。 ノーバイブでもレビューしたが、実験機種の色が濃いノーバイブに比べると、ファジーはより実践向けに調整・改良された機種だ。お陰で使っている時のフィーリングは柔らかく、棘という棘が全くない、非常に使い勝手の良いモノメタル機種と言えるだろう。スリープの伸びも良好で、軽いフリースタイルくらいなら十分に通用する性能も持ち合わせている・・・ただ、結局の所性能はラパスのまんまなので余程ブレを気にする人やフィーリングを追求する人でない限りはラパスで十分だと思える。悲しいかな。なお悪いことに、ラパス自体がなまじ優秀なせいで自分の様な初心者に毛が生えたようなプレイヤーだと細かな違いに殆ど気づけない。なので無理に10000円近くのファジーを買うよりも6000円帯のラパスでいんじゃないかと考えてしまう。振り比べをしていて実際に考えてしまった。なので非情な言い方ではあるが、余程お金に余裕のある人でなければラパスで十分だと思う。ラパス自体もファジーには劣るとはいえ精度は十分に出ているので使用には全く問題は無いし、最初に述べた様に尖った特徴が無く誰にでも扱える万能機種。自分の様に振り比べ・機種の違いを感じてみたい・実験したいという物好きな人なら買う価値アリの機種。