もはや推しや愛を超えたレベル
年始にて新作に並んだシュトルムパンツァーさんを見て「!?」と驚いたが中身がまさかのナイトムーブズなのに「!!??」となった。こんなん買うしかないですやん・・・軽くレビュー。 ベースはヨーヨージャムの松浦豪さんのシグネチャー・クエスト。商品説明通り「もしジャムが続いていたら」という前提で設計されており、現代からすると重め・狭めとなっている。個人的偏見ながら2016~2018年あたりによく見かけそうなスペックである。それでも大分現代ナイズされている・・・と思われる。42mmの幅とミッドシップリム、更に68gという重量からくる重量感と安定感が凄い。それでいてスリープの伸びもあり、フィーリングとしては「バイメタル並にスリープが伸びる重いモノメタル」と言った感じ。ジャム世代の人は刺さるのかもしれないが、現代でも刺さる人は刺さりそう。重めなのを除けばそこまで癖も無く、普通に素直に使える。相変わらず「ネタそうに見えてしっかり使える」ことに定評があるシュトパンさんである。個人的には3Aとか良さそうな気もするが、1Aも5Aも全然使えるので気になる人は買ってみたらいかがだろうか。 さて、性能はさておき、このヨーヨーを語っていこう。まずは箱。博物館で見ればわかるがジャムリスペクトである。柄から文字配列まで、完全にジャム。この時点で配点(?)が高い。ヨーヨーはナイトムーブズ。前作(大元)はシュトパン本編でも出てきた、ネタにネタを重ねた「フロリダ重視」の「NM9」である。そのネタ成分を抜き去ったのが今作。城戸さんもリワインドTVで言っていたが、リムのダイヤパターンやナイトムーブズ特有の車ロゴもしっかり継承。そして車ロゴ、実は1/32スケールのミ〇四駆でしっかりガイドローラー付き。バンパーからしてMAシャーシ。イラストは元ジャムメンバーにして現C3の石川空さんが担当。出るならちょっと欲しいぞ。極めつけはアクセル。ジャム正規代理店のス〇ンギアから大量にインチアクセルを譲ってもらったようで、「互換性?なにそれおいしいの?」といった感じで当然装備。iYoYoでもスピンマスターやナイトムーブズを現代アレンジ復刻したが、こっちは原典の延長線をガチ復刻しているので、ここまでくるといっそ清々しい。更に更にセット品という名のメイン商品である冊子「オールアバウトナイトムーブズ」。岩倉さんお墨付きの冊子、というか論文のような図鑑。たった22ページの中にこれでもかとナイトムーブズとジャムの変遷が書かれている。これだけで少なくとも30分は語れるだろう。文面では語り切れないので、是非とも買って読んでいただきたい。今でこそジャムは半ばネタ扱い(ジャムクオリティーなど)のような言われ方をするが、読めば読むほど現代ヨーヨーの基盤を築き上げたのはジャムだと痛感出来るだろう。多分ジャムが無ければシグネチャーモデルという存在も、サイズCベアリングの普及も、無かったかもしくは大幅に遅れたに違いない。シュトパン本編ではジャムを「伝説のメーカー」と言っているが、今振り返ってみるとあながち間違ってないと思う。現代ヨーヨーの基盤を作り、その錚々たるメンバーは「ぼくがかんがえたさいきょうのヨーヨープレイヤーチーム」と言って差し支えない。日本人メンバーだけでも最古参メンバーのアルさんこと荒牧さんを始め、4Aチャンプにして世界の岩倉さん、現TP所属の超絶技巧プレイヤー・松浦豪さん、ヨーヨーパフォーマーの先駆けであるBLACKさん、てりーこと寺田さんの友人で5Aチャンプの沼上誠さん、現C3の5Aチャンプ石川空さん、ヨーヨージョーカーのオーナーで3Aチャンプの島田大輔さん・・・日本人だけでも軽くこれだけ言えるのでこれの世界バージョンと考えれば豪華極まりない。博物館のページを見ると「この選手ジャムにいたの!?」となること請け合いである。まだまだ書く内容はあるが自分には書ききれるだけの頭が無いので最後にストーリーブック14感の言葉を引用して纏めたい。 『ヨーヨージャムは最高なのではない。ヨーヨージャムは尊いのである。』