ガチ初心者から熟練者まで、使い方は様々
復帰四年目にしてまさかの購入。しかもその理由が「2A以外にスターバーストのヨーヨーが無く、C3のアライズのレビューの参考にできない」という内容。復帰時に買ったのもサクラストリームとサイバークラッシュだったので当時から目も触れていない機種であった。そんな機種だが簡単にレビュー。 第一期ハイパー世代の自分としては1A用スターバーストは久しぶりの感覚だったが、当時はオイルが切れたら半バインド仕様の様に戻りが無かった中、スピンスターは極めて戻りが良好。というか効きすぎなくらいで流石初心者用と銘打っているだけはある。商品説明にあるようにストリング交換だけでほぼ使い続けられる単純さ・簡単さと1000円というコスパ、カラーリングの豊富さが主な強みだが、アルさんのコラムでも書かれているように非常に振り切った機種でもある。性能故に、「できる・できない」がはっきりしているのだ。正直トラピーズ(旧ムーンサルト)ですら力加減を間違えるとミスしそうなくらいには厳しい。上達が早い人なら、買った当日にはその性能に飽きてしまってもおかしくは無いだろう。だが、それでいい。スピンスターの役目はそれで十分に果たしているからだ。スピンスターに飽きるくらい上達したなら、もう既に初心者では無い位に上手いからだ。そこまでいけばワンスターはおろか、バインド機種さえも購入圏内に入れてもいい。スピンスターはその「繋ぎ」なのだから。 じゃあそのあとはお払い箱か、と言われるとそうでもない。バインドが主流の現在、スターバーストに触れる機会は2Aプレイヤーでもなければほぼ無い。時には遊びや癒しを求めて気分転換に振りたい時もある。上級者になれば、あえて縛りプレイとしてスピンスターでどこまでできるかを競うのも一興。それに、できる・できないがはっきりしているからこそ基本に忠実なプレイが求められる。具体的には真っ直ぐ投げたり、投げる際の力加減やストリングを乗せた際の角度などだ。初心者にバインド機種、ないしはメタル機種を薦める理由は何と言っても長く回るから。多少基本技術が劣っていても性能面でカバーしてくれるので、練習時間に極力無駄が生まれず1スローで何度も練習できるからだ。逆にスピンスターは基本技術が無ければすぐに回転が無くなってしまう。それこそ強スローして反動が付いたらスリープすら満足にできない。当たり前のことだが、ヨーヨーは真っ直ぐ投げれば一番長く回る。基礎中の基礎だが、技を覚えたい一心の人だと意外とこの辺りがおろそかだったりする。メタルなら多少斜めでも回ってはくれるが、当然ロスは増えるし、そんな中で城戸さんのブレインツイスターコンボをやろうとすれば回転が無くなるのも無理はない。技の形や構造が分かっても出来ない人(ヨーヨー始めたての人限定)はだいたい技途中で回転が無くなることが多いと自分は感じる。そんな行き詰った時や基本に立ち返りたい時こそ、このスピンスターの出番である。自分の腕がストレートに反映されるからごまかしがきかない。だからこそしっかりヨーヨーの基礎を学び直したい時にスピンスターを振るのだ。そして基礎ができれば、あとは練習あるのみ。ヨーヨーとはセンスもそうだが、何よりも習得の最短ルートは練習するしかないのだから。本当に使う機会が無くなったら、布教や教育用に回せばいい。子供がいるなら子供のおもちゃでもいい。職場の人に譲ってもいい。練習会用に複数買って貸出用に置いておくのもいい。棚の奥深くでホコリを被るくらいなら、遊び尽くされて壊れた方がヨーヨーとしても本望じゃ無かろうか。 途中から話が大分逸れた気がするが、大なり小なりどんな人にもスピンスターの使い道はあると思う。ふと思い出したら一個買っておくのも悪くは無いんじゃないかな。