ループではあるが「戻りの強いヨーヨー」と捉えるべき
発売から結構経ってしまったが、今更ながら軽くレビュー。 遂に出ましたルーピング機種・・・と言いたいが、城戸さんの紹介動画で言われたように結構特殊な立ち位置にある。まずはヨーヨー自体。スペックだけを見ればそこまで競技ヨーヨーのルーピング機種と差は無いが、形状が大分異なる。基本的にアクセルシステムの影響でバランスをとったからだろう。本体幅の数値は恐らくアクセルシステム込みだが、アクセルシステム抜きの本体幅は約23mm程度。分かりやすく言えば成人男性の中指くらいの厚みしかない。なので持ってみると人差し指と薬指がアクセルシステムにかかってしまう位に薄い。商品写真で分かるが、スターバースト周りは一段低くなっており、競技ヨーヨーと違って真っ平ではない。競技ヨーヨーは中空でキャップタイプが大半(分解できるループアップやキャップ交換できるホーネット等が分かりやすい)なのだが、アクセルループはアクセルシステムの影響でその形状にできないからこその形だろう。一応アクセルループも絵柄部分がキャップに相当し、裏のビスを外せば絵柄部分を外すことができるが、中空部分はかなり少ない。軽く書きだしたが、この時点でも結構特殊である。 使い心地だが、こちらもやや特殊。城戸さんの動画でもあるようにループは垂れがち。ループの感覚は競技ヨーヨーに比べると軽め。そして戻りは強いが、あくまで「他のアクセルヨーヨーに比べて」なので競技ヨーヨーと比べると二段階ぐらい落ちる。また言葉では説明しづらいがアクセルシステムの影響(中央にベアリング合計三個)で重心がかなり中央よりなのもどこかに影響してそう。基本装備のストリングは他のアクセルヨーヨーと同じだが、ルーピング用に短くなっている。相変わらず少し太めだが、太さよりもストリングのヨリに影響を強く受けるのは相変わらず。しっかりした戻りにするならオイル必須。色々述べたが、結論を言うと「ルーピングはできるが適しているかと言われると少し違う」といったところ。この性能でもしっかり使いこなせる歴戦の2A選手(高見君や藤原君)は流石やでぇ・・・ アクセルディスクも他機種よりも大分小さく、アクセルスタート以外は大分厳しいと思われる。正直気を抜いたらスタートですら危うい(強い戻りでスリープせずすぐ戻ってしまう)が、これを逆手にとってオリジン以上に「初心者ヨーヨー」と割り切るのもアリ。本当に基本中の基本であるグラビティプルやスリーパーを覚えてもらう為に使う。動画中でも言っていたように、強い戻りのお陰で人によってはオリジンよりも使いやすい可能性がある。ストリングも短めなので背の低い子供でも扱い易い。良く言えば「ルーピングもストリングトリックもできる」、悪く言えば「どっちつかず」な性能だが、これは競技ヨーヨーを知っているからこそ言ってしまうのだろう。練習会の人にも言われるが、あくまで「おもちゃ」である。性能を求めてはいけない。求めるのは面白さである。自分もよく失念するのであえて書いておく。 これが第一期ハイパー世代にあったらどれだけ歴史がかわってたんだろうなぁ、と考えてしまうのは野暮だと思っておこう。